「退院してからが本番だと分かったけれど、何をどう続ければいいのか分からない」
「麻痺は少し残っている。でも、もっと“生活”を楽にしたい」
「家族として、どう支えればいいのか不安がある」
脳卒中後遺症のつらさは、麻痺だけではありません。
“できないことが増える不安”、“先の見えなさ”、そして “周囲に理解されにくい苦しさ” が重なります。
当院(ゆかわ鍼灸マッサージ治療院)では、札幌で脳卒中後遺症の方に対して、「症状を追いかける」のではなく、生活に直結する動作を一つずつ取り戻すための設計で向き合います。軸は 深層筋鍼法。必要に応じて YNSA(山元式新頭鍼療法) と マッサージを組み合わせ、「整える → 使う → 定着させる」 を丁寧に積み重ねます。
この記事では初診の方にも分かりやすく、なぜ動きが戻りにくいのか → 何を優先して整えるのか → どう生活に落とし込むのか を、ステップバイステップで解説します。
まず結論:脳卒中後の課題は「麻痺」だけで決まりません
脳卒中後遺症は、麻痺の程度だけで生活の困りごとが決まるわけではありません。
実際には、次のような要素が重なります。
- 筋緊張(こわばり)の偏り
- 関節の可動域制限(肩・股関節・足首など)
- 筋出力・協調性の低下(力が入らない/タイミングが合わない)
- 代償動作の固定化(別の部位で頑張りすぎる)
- 疲労と緊張(自律神経の負担が増えやすい)
つまり、改善の鍵は「麻痺の場所」だけではなく、
身体の使い方・こわばりの連鎖・生活動作の設計にあります。
よくある悩み(生活の場面に落とす)
脳卒中後遺症で来院される方の多くは、次のような困りごとを抱えています。
- 歩くときに足がひっかかる、つまずきやすい
- 立ち上がりが不安定で、転びそうになる
- 片側の肩が上がらない/痛い/着替えが大変
- 手が開きにくい、指がこわばる
- 体が斜めになる、姿勢が崩れる
- 外出すると疲れ切ってしまう
- 家族に申し訳なさを感じてしまう
これらは「意志が弱い」からではありません。
身体が“安全な動き”を探している結果として起きています。
なぜ動きが戻りにくいのか(専門性を出して分かりやすく)
理由1:こわばり(筋緊張)が“防御”として固定化する
麻痺があると、身体は不安定になります。
不安定な身体は転倒や痛みを避けるために、筋肉を固めて守ろうとします。
この防御が続くと、
- 可動域が小さくなる
- 動きがぎこちなくなる
- 疲れやすくなる
という悪循環が起きます。
理由2:動作が“代償”で固まる
例えば歩行。
本来は股関節・膝・足首が連動しますが、どこかが働きにくいと別の場所が代わりに頑張ります。
代償動作が続くほど、
「できるけど疲れる」「できるけど痛い」動きが固定化します。
理由3:神経と筋の“協調”が乱れる
力が入らないだけでなく、
力を入れるタイミング、抜くタイミング、左右の協調が乱れると、動きは安定しません。
ここは、単に筋トレだけで埋まりにくい部分です。
「整えて、使って、定着させる」という順番が重要になります。
改善の焦点を「症状」から「生活課題」へ移す
脳卒中後遺症では、頑張るほど焦りが増えやすい。
ここで必要なのは、努力の増量ではなく 目標の焦点化です。
次の問いで、一度整理してみてください。
- 一番困っている動作は何ですか?(歩行/立ち上がり/更衣/入浴など)
- その動作ができたら、生活は何が変わりますか?
- “できない”のはどの場面ですか?(朝/外出時/疲労時など)
- 家族が一番不安なのは何ですか?(転倒/介助量/外出など)
改善は「全部を一気に」ではなく、
生活に直結する1つを確実にが最短です。
当院の考え方と施術設計
Step0:安全確認と医療連携(不安を残さない)
脳卒中後遺症は既往歴や服薬状況、体調変動が重要です。
当院では初回に丁寧に確認し、必要があれば医療機関受診や主治医との連携を優先します。
「無理に進めない」ことが、長期的な改善の土台になります。
Step1:深層筋の緊張を整え、“動ける土台”を作る(深層筋鍼法)
当院の軸は 深層筋鍼法です。
脳卒中後遺症では、
- こわばって動かない部位
- 代償で頑張りすぎている部位
の両方が生まれやすい。
深層筋を整えることで、
関節の動きが出やすくなり、動作の選択肢が増えます。
Step2:神経の過敏性とバランスを整える(必要に応じてYNSA)
必要に応じて **YNSA(山元式新頭鍼療法)**を併用し、
緊張の偏りや過敏性を整える方向を狙います。
重要なのは、
「頑張って動かす」前に、
頑張らなくても動ける状態を作ることです。
Step3:マッサージで“生活動作”として再学習する
仕上げに国家資格に基づく マッサージを組み合わせ、
姿勢・呼吸・関節連鎖を整えながら、生活動作として落とし込みます。
当院が重視するのは「筋トレ」よりも、
- 立ち上がりの動作
- 歩行の安定
- 肩と腕の使い方
- 体幹の支え
といった 実生活の動きです。
Step4:「整える → 使う → 定着させる」を繰り返す
脳卒中後遺症は、良くなる日もあれば、疲れて崩れる日もあります。
だからこそ、単発ではなく設計が重要です。
当院では、状態と目標に合わせて
頻度・回数・セルフケアを過不足なく設計します。
自宅でできる“最小で効く”セルフケアの考え方
セルフケアは増やしすぎると続きません。
脳卒中後遺症では特に「疲労」が大敵です。
当院では、
生活の中に自然に組み込める最小限に絞る方針です。
例)
- 立ち上がりを「1日3回だけ丁寧に」
- 歩行は「距離」より「質」
- 疲れたら休む(神経の回復を優先)
期待できる変化
状態や時期により個人差はありますが、方向性としては次の変化を狙います。
- 立ち上がりが安定する
- 歩行がスムーズになる/つまずきが減る
- 肩や股関節の動きが出やすくなる
- 疲れ方が変わる(回復しやすくなる)
- 外出への不安が軽くなる
- 家族の介助負担が減る可能性がある
ゴールは「施術室の中だけで良くなること」ではありません。
生活が楽になることです。
パニック(動悸・予期不安)との関係
脳卒中後は、身体の不安定さや再発への不安、生活の変化から、緊張が強くなりやすい方もいます。
緊張が続くと呼吸が浅くなり、自律神経が不安定になりやすい。
当院では、身体の緊張を整え、安心して動ける土台を作ることが、
結果として神経の安定にもつながると考えています。
最後に:残された機能は、引き出せます
「もうこれ以上は良くならない」
そう言われた方でも、生活の質が上がる余地は残っていることが多いです。
大切なのは、焦って全部を変えようとしないこと。
生活に直結する1つを、確実に。
札幌で、脳卒中後遺症と向き合いながら
“もう一度、生活を取り戻したい”と願う方へ。
当院は、深層筋と神経、そして生活動作の再学習を軸に、
その道筋を一緒に設計します。
