― 風邪をひくのは「失敗」じゃない。体があなたを守ってる証かもしれません。
◆ はじめに:「風邪ひきやすいのって、体が弱い証拠ですか?」
最近、こんな声をよく聞きます。
「今年は何度も風邪をひいてしまって…」
「インフルにもコロナにもかかって、もう免疫ボロボロかも」
「体力が落ちた証拠でしょうか?」
でも、それって本当に「ダメなこと」なのでしょうか?
──実は、体がちゃんと働いている証拠かもしれません。
私たちが考える「免疫」と「病気」の関係、少しズラして見てみると意外な真実が見えてきます。
◆ 水平思考で読み解く:「免疫力が高ければ高いほど良い」は間違い?
多くの人は「免疫力=強さ」だと思っています。
でも実は、強すぎる免疫は、体を壊す原因にもなります。
たとえば…
✅ 花粉症:過剰な免疫反応が原因
✅ リウマチや膠原病:自分の細胞を攻撃してしまう自己免疫疾患
✅ アレルギー:本来無害なものに反応して炎症を起こす
つまり、免疫力=強さ ではなく、バランスの良さが健康のカギなのです。
免疫は「盾」であると同時に「刃」にもなりえる。
その鋭さと鈍さの間を“ちょうどよく保つ”ことが本当の健康です。
◆ 「ちょっとした不調」は、免疫の調整サイン?
あなたはこんな症状を「いつものこと」で済ませていませんか?
- 朝、起きても疲れが取れない
- 冬でもないのに手足が冷える
- おなかの調子が不安定
- 肌が敏感に傾いている
- 気分の波が激しい
これらは、免疫のバランスが乱れているときによく見られる“サイン”です。
それに気づかず放置していると、いつか大きな不調として表に出てきます。
病気は、ある日突然起こるものではなく、日常の積み重ねで生まれるもの。
◆ 鍼灸は「免疫の司令塔」にどう作用するのか?
東洋医学では、免疫の働きを「正気(せいき)」と呼びます。
これは身体が本来持っている“病に抵抗する力”。
現代医学的にも、鍼灸には次のような作用があると報告されています:
- 自律神経の調整(交感・副交感の切り替えを正常化)
- NK細胞やリンパ球の活性化による免疫反応の調整
- 血流促進による組織修復のスピードアップ
- ストレスホルモンの減少(コルチゾール抑制)
つまり、免疫を「上げる」のではなく、「整える」のが鍼灸の本質です。
◆ 【実例紹介】
「風邪をひきやすかった私が、冬を元気に乗り越えられた理由」
40代・女性・事務職
「毎年、秋口から咳が出て冬はマスクが手放せませんでした。
でも、月2回の鍼灸施術と、腸を温める生活習慣を続けたら、今年はまったく寝込まずに済みました。あの“冷えと疲れ”は、免疫のサインだったんですね。」
――体の声に耳を傾け、整えてあげることで、本来の元気を取り戻せる。
それが当院の考える“未病ケア”です。
◆ 風邪をひくのは「弱い証拠」ではなく「正常な働き」
風邪は、「体が異物に対してきちんと反応している」という免疫の活動の結果でもあります。
むしろ、「一度も風邪をひかない=免疫がうまく働いていない」可能性すらあるのです。
大切なのは、「頻度」や「重さ」ではなく、
ひいたときに、しっかり回復できる“底力”があるかどうか。
その底力こそが、「整った免疫」の本当の強さです。
◆ まとめ:免疫は“体からのメッセージ”を伝える使者
「免疫=強くすればいい」という考えから、
「免疫=体の声を伝える存在」という考えへ。
病気も不調も、体があなたに語りかけているのかもしれません。
その声を、鍼灸を通して聞いてみませんか?
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