病院のリハビリを終えたあと——札幌で、脳卒中後の片麻痺・突っ張りと鍼灸で向き合う

札幌市中央区 | 脳卒中後遺症・片麻痺

病院のリハビリを終えたあと——札幌で、脳卒中後の片麻痺・突っ張りと鍼灸で向き合う

脳梗塞や脳出血で入院し、退院してからも、手や脚の動かしにくさや突っ張りが残ったまま毎日が続いている。札幌でも、そうした方からのご相談があります。

回復期病院での訓練が終わり、「あとはご自宅で続けてください」と言われたものの、何をどこまで続ければいいのかが分からない。半年、一年と経つうちに、「もうこれ以上は変わらないのかもしれない」と感じはじめる——そんな時期があると思います。

1993年の資格取得以来、脳卒中後の身体と向き合ってきた院長・湯川研一が、その「退院してから先」に目を向けます。この記事では、残っている動かしにくさを3つに分けて考える見方と、当院の鍼灸と機能訓練がどこに関わっているのかをご説明します。

脳卒中後の「動かしにくさ」の内訳(模式図) 動かしにくさを、指令が届きにくい部分、突っ張ったまま戻りにくい部分、動かさずにいた期間に硬くなった部分の3つに分けて示した模式図。当院が深層筋鍼法と機能訓練で主に関わるのは後の2つであることを示しています。 「動かしにくさ」は、ひとつではありません ① 脳から筋肉への指令が届きにくい 麻痺そのものにあたる部分。 医療機関で経過をみていく領域です ② 筋肉が突っ張ったまま戻りにくい 痙縮(けいしゅく)。力が入りっぱなしで、 ゆるむきっかけを失っている状態 ③ 動かさずにいた期間に硬くなった 関節(拘縮)や、その周りの深い層の筋。 時間の経過とともに重なっていきます 深層筋鍼法と 機能訓練で主に 関わるのは この二つです ※3つは重なって現れます。どの割合が大きいかは、お一人おひとり異なります。 ※変化の出方には個人差があります。
退院後に残る動かしにくさを、便宜的に3つに分けた模式図です。当院が深層筋鍼法と機能訓練で主に関わるのは、②と③にあたる部分です。
目次

退院してからの「動かしにくさ」は、ひとつではありません

ひとくちに「手が動かない」「脚が出にくい」といっても、その中身はいくつかの要素が重なっています。分けて考えてみると、いま何が起きているのかが少し見えやすくなります。

① 脳から筋肉への指令が届きにくい部分

脳梗塞や脳出血によって、脳から筋肉へ動きの指令を伝える経路に影響が出た部分です。いわゆる片麻痺にあたります。

ここは医療機関で経過をみていく領域です。当院がこの部分について見通しを申し上げることはできません。私は医師ではないからです。

② 筋肉が突っ張ったまま戻りにくくなっている部分(痙縮)

動かしにくい側の腕や脚に、力が入りっぱなしのような感じが残ることがあります。専門的には痙縮(けいしゅく)と呼ばれる、筋肉が突っ張った状態です。

この状態が続くと、動かそうとするたびに突っ張りが先に来て、動きの幅がさらに狭くなっていきます。朝がいちばん硬い、寒い日は突っ張りが強い、といった変化を感じている方も多くいらっしゃいます。

③ 動かさずにいた期間に硬くなった部分(拘縮)

もうひとつが、使わずにいた時間そのものが積み重なってできた硬さです。関節が固まって動きにくくなった状態(関節拘縮)や、その周りの深い層の筋が縮んだまま滑りにくくなっている状態がこれにあたります。

①とは違い、②と③は時間とともに後から重なってきたものです。発症からの経過が長い方ほど、この部分の比重が大きくなっていることがあります。

東洋医学では「巡りの滞り」として捉えます

東洋医学では、こうした状態を気血の巡りの滞りとして捉えます。動かさない時間が続いたところに巡りがとどこおり、とどこおったところがさらに動きにくくなる、という見方です。

「回復は頭打ち」と説明を受けたあとに、できること

退院の前後で、回復の見通しについて説明を受けた方は多いと思います。それは医学的な回復段階についての説明です。一方で、身体の側には、そこに含まれていない要素が残っていることがあります。

頭打ちに見えるとき、身体の側で起きていること

先ほどの②と③——突っ張りと、動かさずにいた期間の硬さ——は、麻痺そのものとは別の層にあります。ここが動きにくさの一部を占めている場合、そこに関わることで、動きの幅や身体の使いやすさに変化が見られるケースがあります。

病院での訓練で回復が頭打ちになった方でも、動き・感覚・バランスの面で変化が見られるケースがあります。ただし、症状の重さや発症からの期間によって個人差があります。何回でどこまで、とお約束できるものではありません。

目標を「元通り」ではなく、生活の動作に置き換える

ご相談に来られる方と最初に話し合うのは、目標の置き方です。「発症前の状態に戻る」を基準にすると、変化があっても実感しにくくなります。

そこで、玄関の段差を一人でまたげる、シャツのボタンを留められる、杖なしで台所に立てる時間が延びる——といった、生活の中の動作に目標を置き換えていきます。小さな単位に分けたほうが、変化が見えますし、次に何をするかも決めやすくなります。

当院の鍼灸と機能訓練——3つの柱で組み立てます

脳卒中後遺症の方には、YNSA・深層筋鍼法・歩行や日常生活動作の機能訓練の3つを柱に、施術を組み立てます。当院の施術では、必ず鍼を用います。

YNSA——神経系の面から

YNSA(山元式新頭鍼療法:頭皮に浅く細い鍼を用いる手技)は、神経系へのはたらきかけをねらいとして用いています。原則として、鍼の最初に行います。院長は、YNSA創始者・山元敏勝医師主催のセミナーに多数参加しています。

深層筋鍼法——片麻痺の筋肉と関節へ

深層筋鍼法(DMA:Deep Muscle Acupuncture)は、表層ではなく深層の筋肉に届く刺鍼を体系化した手技です。院長は、なおし家鍼灸院・角谷敏宜(かどや としのぶ)院長に師事しています。

脳卒中後遺症の方には、次の3つをねらって、深い層に鍼を届けます。

  • こわばって縮んだ筋肉(拘縮した筋肉)
  • 動きの固くなった関節のまわり
  • 麻痺して動かしにくくなった筋肉のまとまり(麻痺した筋群)

こうした硬さは骨や関節の近く、指の届きにくい深い層にあることが少なくありません。そのため、当院では鍼で向き合います。技法そのものについては深層筋鍼法のページをご覧ください。

機能訓練——動かしやすくなった状態のまま、動かす

鍼のあと、歩行や日常生活動作の機能訓練(いわゆるリハビリにあたる部分です)を行います。歩く、立ち上がる、腕を上げる、箸を使う、ボタンを留める——暮らしに必要な動きの練習です。

鍼で突っ張りや硬さがゆるんだ状態は、そのままにしておくと元に戻りやすくなります。ゆるんだところで実際に動かしておく。その両方を同じ時間の中で行うのが、当院の組み立て方です。院長は機能訓練指導員の資格を持ち、ご自宅にうかがう形でも長く携わってきました。

手技は、3つの柱を補う工程です

あん摩マッサージ指圧の手技(関節を動かす手技を含みます)は、原則として鍼の前に表層の筋肉と関節をゆるめ、鍼のあとに、ゆるみや左右差、関節の動きを確かめるために行います。無理に動かすことはせず、痛みが出ない範囲で進めます。マッサージのみの施術は行っておりません。(当院での手技の役割)

※施術の順番は原則です。その日のお身体の状態によって、順番が変わることがあります。

施術の流れ

初回は合計150分(お話 長くて30分ほど+施術120分)のお時間をいただいています。いつ発症したのか、どんな訓練をどこまで受けてきたのか、いま一日の中でいちばん困っているのはどの動作か。そうしたお話をうかがってから、実際に身体に触れて確かめていきます。

通い続けやすい「継続コース」もご用意しています

脳卒中後遺症と向き合うには、ある程度の期間、続けて経過をみていくことが大切です。そこで、院での施術とご自宅での自主練を組み合わせた「脳卒中後遺症の方の継続コース」をご用意しています。

  • 90分×8回 64,000円(1回あたり8,000円)/有効期限6ヶ月
  • 1回の内訳:施術 約60分(YNSA・深層筋鍼法)+機能訓練と自主練の確認 約30分
  • 月2回のペースなら、1か月あたり16,000円
  • 今より、もう一歩よくなりたい方/ご自宅での自主練を続けていける方/自分の身体のことを学びたい方に向いています

自主練の内容は、お身体の状態に合わせて施術の中でお伝えします。はじめての方は、まず初回(合計150分)でお身体を確かめ、このコースが合うかどうかを一緒に考えます。詳しくは脳卒中後遺症のページをご覧ください。

施術後の変化について

施術のあと、突っ張りのゆるみ方や、関節の動く範囲に変化を感じる方もいらっしゃいます。ただし、症状の重さや発症からの期間によって個人差があります。5〜10回を目安に経過を評価しながら、その日の状態に合わせて施術を調整していきます。回数をお約束することはしていません。

ご自宅での過ごし方や自主練は、お身体の状態によって向き不向きがありますので、施術の中で個別にお伝えしています。

当院について

  • はり師・きゅう師・あん摩マッサージ指圧師の国家資格3つを保有しています。1993年の資格取得以来、競技者のスポーツ障害から脳卒中後の身体まで、幅広く施術にあたってきました。
  • 脳卒中後遺症の方には、YNSA・深層筋鍼法・機能訓練の3つを柱に施術を組み立てます。院長がすべての施術を担当します。
  • 札幌市中央区南17条西9丁目にあります。道順や駐車場についてはアクセスのページをご覧ください。

よくあるご質問

発症から何年も経っていますが、相談できますか?

発症から年数が経っていてもご相談いただけます。突っ張りや、動かさずにいた期間にできた硬さは、時間が経ってから重なってきた部分だからです。ただし変化の出方には個人差がありますので、まずは現在の状態を確かめるところから始めます。

片麻痺に鍼治療を受けたことがありません。鍼は痛くないですか?

使用する鍼は非常に細く、痛みを感じにくい方が多い手技です(感じ方には個人差があります)。感覚が鈍くなっている部分については、刺激の強さを確かめながら進めます。当院の施術では必ず鍼を用いますが、ご不安な点は最初のお話のときにお伝えください。

何回くらい通えばよいですか?

症状の重さ、発症からの期間、目指すゴール、ご自宅で自主練を続けられるかどうかによって幅があります。5〜10回を目安に経過を評価しながら方針を調整します(個人差があります)。回数をお約束することはしていません。

費用が心配です。続けやすい方法はありますか?

「脳卒中後遺症の方の継続コース」(90分×8回 64,000円、1回あたり8,000円)をご用意しています。院での時間を少し短くし、ご自宅での自主練と組み合わせて進めるコースです。どのコースが合うかは、初回にうかがったうえで一緒に考えます。

片手が不自由でも通えますか?

付き添いの方とご一緒に来られる方もいらっしゃいます。着替えや移動でお手伝いが必要な場合は、ご予約の際にお知らせください。段差や駐車場についてはアクセスのページでご確認いただけます。

予約はどうすればよいですか?

当HPからのご予約または公式LINEから承っています。小さな疑問もLINEからお気軽にどうぞ。

NEXT STEP | 次の一歩

退院してから、次に何をすればいいのかが決まらないままの方へ。札幌市中央区のゆかわ鍼灸マッサージ治療院では、YNSA・深層筋鍼法・機能訓練の3つを柱に、お一人おひとりの状態に合わせて施術します。

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当HPからのご予約 | お電話 011-577-1648(完全予約制・施術中は留守番電話になります) / 脳卒中後遺症の施術と機能訓練 →

私は医師ではありません。奇跡の治療もできません。ただ、退院してからの毎日を続けていく身体と、丁寧に向き合っていきます。

湯川 研一(ゆかわ けんいち)

ゆかわ鍼灸マッサージ治療院 院長。はり師・きゅう師・あん摩マッサージ指圧師(国家資格3種保有)。1993年の資格取得以来、競技者のスポーツ障害から脳卒中後遺症まで幅広く施術にあたる。なおし家鍼灸院・角谷敏宜院長に師事。深層筋鍼法施術師・YNSA施術師。機能訓練指導員。札幌市中央区。

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1993年の国家資格取得から、スポーツ障害から脳卒中後遺症まで。
初回は合計150分(カウンセリング30分+施術120分)かけて
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この記事書いた人

この記事を書いた人

ゆかわ鍼灸マッサージ治療院 院長 湯川研一

湯川 研一(ゆかわ けんいち)

ゆかわ鍼灸マッサージ治療院 院長。はり師・きゅう師・あん摩マッサージ指圧師(国家資格3種保有)。1993年の国家資格取得から、スポーツ障害から脳卒中後遺症まで多数の施術実績。なおし家鍼灸院・角谷院長に師事。深層筋鍼法施術師・YNSA施術師。札幌市中央区にて、長引く肩こり・腰の痛み・パニック障害・スポーツ障害・脳卒中後遺症を中心に施術を行っています。

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