札幌市中央区 | 深層筋鍼法(DMA)
下を向く時間が首に残すもの——スマホ首と頚椎の深い層【札幌】
スマホを置いたあとも、首の奥が重いまま残っている。そんな感じがすることはないでしょうか。
整形外科で「ストレートネックですね」と言われて、それきりになっている方もいらっしゃると思います。骨の並びの話をされると、もう元には戻らないもののように聞こえてしまいます。ストレッチも枕も試したけれど、夕方にはまた同じところが重くなる——そういう繰り返しの中にいる方は、札幌にも多くいらっしゃいます。
長年、深層筋鍼法を軸に施術にあたってきた院長・湯川研一が、その”下を向く時間”が首の深い層に何をさせているのかに向き合います。
この記事では、頚椎の形と角度という力学の面から見た首の負担と、当院がその深い層にどう関わるかについてご説明します。
「スマホ首」「ストレートネック」は何を指す言葉なのか
言葉だけが先に広まっていて、中身があいまいなまま使われている言葉です。まず、そこを整理します。
どちらも病名ではありません
「スマホ首」も「ストレートネック」も、正式な病名ではありません。前者は下を向く時間が長い生活そのものを指す言い方、後者はレントゲンで見たときの首の骨の並び方を指す言い方です。首の骨が本来のカーブより平らに写っていた、という状態の説明であって、そこから先、症状が出るかどうかは人によって変わります。
頚椎はもともと、ゆるやかに前へカーブしている
首の骨は7つあります。横から見ると、まっすぐ縦に積まれているのではなく、ゆるやかに前へ向かって弓なりになっています。このカーブが、頭の重さを分散させるはたらきをしています。
図1の左が、そのカーブがある状態です。耳の位置が肩の真上あたりに来ます。このとき頭の重さは背骨の線に沿って下へ抜けていくので、首の後ろの筋肉は、それほど力を出し続けなくて済みます。
カーブが減ると、負担はどこへ移るか
図1の右のように、カーブが減って頭が前に出ると、重さの抜け道がなくなります。前に倒れようとする頭を、首の後ろ側の筋肉が引っぱって支え続けることになります。
ここで大事なのは、支えているのが表面の大きな筋肉だけではない、という点です。骨に近い深い層の、短く細い筋肉も同時に働き続けています。この深い層が、後で出てくる話の中心になります。首こり全般の見方については 首こり のページでも整理しています。
下を向く角度と、首の後ろにかかる負担
では、下を向くことでどれくらい負担が変わるのか。よく引かれている試算があります。
角度が増すほど、支える量が増えていく
成人の頭の重さは、だいたい4〜5kgほどです。まっすぐ前を向いているときは、首の後ろはこの重さを支えていれば足ります。
ところが前に傾けると、頭は首から前へ張り出していきます。てこの原理で、同じ重さでも後ろ側が支えなければならない量は増えていきます。図2の試算では、15度で約12kg、30度で約18kg、60度では約27kg相当にまでなるとされています。スマホを見るときの角度は、意識しないと45度から60度のあたりに入ります。
この数字の読み方
ただし、この数字の扱いには注意が必要です。これは計算モデルによる推定値で、実測したものではありません。体格や、首以外の部分でどう支えているかによっても変わります。頭が前に出た姿勢と首の痛みの関係を調べた研究をまとめたものでは、大人では関連が見られる一方、10代でははっきりしないという報告もあります。
この図は、数字そのものを覚えるためのものではなく、角度が増すと負担の増え方が急になるという傾きを掴むためのものとして見ていただければと思います。
痛みより先に落ちるのは「持ちこたえる力」
では、その負担は体の中でどう現れてくるのか。順番があります。
強い力ではなく、弱い力が長く続く
首の後ろが出している力そのものは、そこまで強いものではありません。問題は長さのほうです。スマホを見ている30分、パソコンに向かっている3時間、弱い力が出され続けます。筋肉は、強い力を一瞬出すことより、弱い力を出し続けることのほうが苦手です。休む瞬間がないまま働き続けると、血のめぐりが滞り、使える状態を保ちにくくなっていきます。
「こっている」と気づくのは、だいぶ後
この段階では、まだ痛みは出ていないことがよくあります。先に落ちるのは、持ちこたえる力のほうです。夕方になると首が重い、同じ姿勢が前より続かない、顔を上げるのが少し億劫——そういう形で出てきます。はっきり「こっている」と自覚するころには、その状態がしばらく続いた後であることが多いものです。
表面をほぐしても戻ってくるのはなぜか
ここが、多くの方が引っかかっているところだと思います。揉んだ直後は軽いのに、数日でまた同じところが重くなる。その理由を、層という視点から見てみます。
首の後ろは、層になっている
図3のように、首の後ろは一枚の板ではありません。皮ふのすぐ下に大きな僧帽筋があり、その下に頭板状筋や肩甲挙筋があり、さらに奥、骨のすぐそばに後頭下筋群や多裂筋という短い筋肉があります。
下を向く姿勢で長く働き続けているのは、表層だけではありません。むしろ深い層のほうが、頭の位置を細かく保ち続けるという役目を負っています。数センチほどの短い筋肉が、何時間も微調整を続けているわけです。
手が届く深さと、届きにくい深さ
手で押したり揉んだりして届くのは、主に表層から中間層までです。押せば気持ちよさはありますし、表層がゆるめば一時的に楽にもなります。
ただ、深い層が働き続けたままであれば、しばらくするとまた同じ状態に戻ります。表面をほぐしても戻ってくるという経験は、ここから来ていることがあります。同じ見方は肩にも当てはまります。肩の深い層 のページもあわせてご覧ください。
当院のアプローチ——深層筋鍼法で深い層へ
当院の施術の中心は深層筋鍼法です。先ほどの層の話が、そのまま理由になります。
深層筋鍼法とは
深層筋鍼法(DMA:Deep Muscle Acupuncture)は、表層ではなく深層の筋肉に届く刺鍼を体系化した手技です。当院院長は、なおし家鍼灸院・角谷敏宜(かどや としのぶ)院長に師事しています。詳しくは 深層筋鍼法 のページをご覧ください。
鍼は、手では届きにくい深さに、ピンポイントで届きます。首の深い層のように、短く細く、骨のすぐそばにある筋肉に関わるときに向いている手段です。
施術の流れ
初回はカウンセリングを含め合計150分(カウンセリング30分+施術120分)ほどお時間をいただいています。下を向く時間の長さ、どの姿勢で重くなるか、いつからかをうかがったうえで、首だけでなく背中や肩も含めて手で確かめ、深層筋鍼法を軸に、状態に応じてYNSA・マッサージを組み合わせます。料金は 施術メニューと料金 に掲載しています。
施術後は、顔を上げやすくなった、首を回したときの引っかかりが軽くなったと感じやすい方が多くいらっしゃいます。ただし、下を向く時間の長さや、その状態が続いてきた期間によって個人差があります。数回(個人差あり)を目安に経過を見ながら、その日の状態に合わせて施術を調整していきます。
生活のなかでは、画面を目の高さに近づける、30分に一度は顔を上げる、といったところから。ご自身に合うやり方は施術のときに個別にご案内します。
こんなときは、先に医療機関へ
首の重さやこりとは別に、次のような症状があるときは、まず整形外科などの医療機関にご相談ください。
- 腕や手にしびれがある、または力が入りにくい
- 急に強くなった頭痛、これまで経験したことのない頭痛
- めまい、ものが二重に見える、ろれつが回りにくい
- 転倒やぶつけたあとから続いている首の痛み
- 発熱をともなう首の痛み、安静にしていても強い痛み
私は医師ではありません。見立てではなく、医療機関での検査が必要な段階もあります。必要なときに必要なところへつなぐことも、施術者の役目だと考えています。
よくあるご質問
ストレートネックは、元の形に戻せますか?
骨の並びそのものを施術で作り変えることはできません。当院が関わるのは、その姿勢を支え続けている筋肉のほうです。形の話と、重さやつらさの話は別のものとして分けて考えています。
何回くらい通えばよいですか?
下を向く時間の長さや続いてきた期間によって幅がありますが、数回(個人差あり)を目安に経過を見ながら方針を調整します。
鍼は痛くないですか?
使用する鍼は非常に細く、頭皮への刺入も浅いため、痛みはほとんど感じないという方が多いです(感じ方には個人差があります)。
マッサージに通っても戻ってしまいます。相談できますか?
はい。表面がゆるんでも戻ってくるという経験を繰り返してきた方も、まずはお気軽にご相談ください。どの層で何が起きていそうか、手で確かめるところから始めます。
予約はどうすればよいですか?
当HPからのご予約または公式LINEから承っています。小さな疑問もLINEからお気軽にどうぞ。
札幌・中央区で当院が選ばれる理由
- はり師・きゅう師・あん摩マッサージ指圧師の国家資格3つを保有しています。
- 深層筋鍼法を軸に、状態に応じてYNSAや機能訓練を組み合わせて施術を組み立てます。
- 札幌市中央区南17条西9丁目という通いやすい立地で、院長がすべての施術を担当します。
NEXT STEP | 次の一歩
下を向く時間を、ゼロにはできません。だからこそ、支え続けている側に手を入れる意味があります。札幌市中央区のゆかわ鍼灸マッサージ治療院では、深層筋鍼法を軸に、お一人おひとりの状態に合わせて施術します。
当HPからのご予約 | お電話 011-577-1648(完全予約制) / 施術メニュー・料金を見る →
私は医師ではありません。奇跡の治療もできません。ただ、下を向く時間と付き合い続けてきた首と、丁寧に向き合っていきます。
湯川 研一(ゆかわ けんいち)
ゆかわ鍼灸マッサージ治療院 院長。はり師・きゅう師・あん摩マッサージ指圧師(国家資格3種保有)。1993年の資格取得以来、競技者のスポーツ障害から脳卒中後遺症まで幅広く施術にあたる。なおし家鍼灸院・角谷敏宜院長に師事。深層筋鍼法施術師・YNSA施術師。札幌市中央区。
参考:K. Hansraj「Assessment of Stresses in the Cervical Spine Caused by Posture and Position of the Head」Surgical Technology International, 2014/R. Mahmoud et al.「The Relationship Between Forward Head Posture and Neck Pain: a Systematic Review and Meta-Analysis」Current Reviews in Musculoskeletal Medicine, 2019
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1993年の国家資格取得から、スポーツ障害から脳卒中後遺症まで。
初回は合計150分(カウンセリング30分+施術120分)かけて
お身体と向き合います。
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